
前回のブログ(https://icharibachode.com/breathing-for-better-sleep/ )では呼吸についての基礎的なお話しをしました。
深呼吸をするとなぜ心が落ち着くのでしょうか?そこにはちゃんと理由がある。
理由は、深呼吸をすることで(肺の下にある横隔膜が刺激を受けて)自律神経の副交感神経が優位になるから。
副交感神経が優位になると心身がリラックスするので、眠りやすくなる。
呼吸は睡眠の問題と大いに関係している。
そして、安倍総理大臣が日々の激務を精力的にこなす事が出来ている理由の1つが、「4-7-8呼吸法を実践しているから」というお話もしました。
(安倍首相は4-7-8呼吸法の考案者であるアンドリュー・ ウァイル博士から直接指導を受けたそうです。)
とにかく、現代人はストレスなどによって呼吸が浅く短くなり十分な酸素を体内に取り込めず、自律神経のバランスを崩して交感神経が優位な状態になっているのです。
そして、それが不眠の大きな原因にもなっているのは紛れもない事実。
ということで、今回は、不眠解消のために有効な呼吸法の1つとして4-7-8呼吸法のお話をしますね。
Contents
4-7-8呼吸法とは?

考案者は先程話しましたアンドリュー・ ウァイル(Andrew・Weil)博士。米国アリゾナ州立大学医学部教授。
この呼吸法は、プラナヤマと呼ばれる古代インドが起源のヨガの呼吸法を忙しい現代人が簡単に実践できて、効果が得られるよう改良した呼吸法です。
これを実践するとリラックス効果が得られ、結果として不眠も解消されると言われています。
4ー7ー8 呼吸法の仕方

4-7-8呼吸法は簡単で、時間もほとんどかからない。体1つで、ベッドの上でもどこででも出来る。
どんなポーズでやっても良いが、座ってする時は背中をまっすぐにする。
舌先を上前歯の裏側に軽く置き、実践中は舌を動かさない。息を吐く時、やりにくければ唇をすぼめてやってみると良い。
以上のことを頭に置いて、これから仕方を説明しますね。
楽な姿勢でする。舌先を上前歯の裏側に軽く置き、ヒューという音を立てて口から完全に息を吐き切る。
口を閉じ、心の中で4つ(4秒)数えながら鼻から静かに目一杯息を吸い込む。
7つ(7秒)数えながら息を止める。
8つ(8秒)数えながら、ヒューという音を立てて口から完全に息を吐き切る。
これが1サイクルで、再び息を吸い、止め・・・をあと3回繰り返す。
つまり合計4サイクルします。(これを朝起きた時と、夜寝る前にそれぞれ1回ずつすると良い。)
ウァイル博士は「終わったらしばらくの間瞑想すると良い」ともおっしゃっています。
注意事項
息を吸う時は常に鼻から吸い、吐く時は口から吐く。
私たちが吸っている空気の中にはほこりや微生物、その他いろいろなものが含まれており、口から息を吸うとそれらの有害物質が器官や肺に入り込んで体の免疫機能を破壊し、多くの病気の引き金になると言われています。
それに反し鼻から息を吸うと、鼻粘膜によって有害な病原菌の50%~80%が取り除かれることが分かっています。
ですから、ぜひ、鼻で息を吸うことを忘れないでくださいね。
口はものを食べるための器官。呼吸するためのものではありません。最近、成人の半数、子供ではなんと8割が口で呼吸しているという調査があるほどです。
病気になれば呼吸法も何もあったものではありませんものね。
実践中は舌先を同じ所に置く。理由は分かりませんが、私がやってみての感想は「呼吸に集中できる」からではないか。
最も大切なのは、吐く息が吸う息の2倍の長さである事。
実践する時間が問題ではなく、4:7:8という比率が大切だとワイル博士はおっしゃっています。(他の呼吸法でも、吸う息1に対して吐く息2になっています。)
7つ(7秒)息を止めるのが苦しければ、短くしても良い。が、比率を守る事(たとえば、息を吸う2秒。息を止める3.5秒。息を吐く4秒というように)。
慣れないうちは実践中に軽い目まいを感じる人もいるが、心配する必要はないとの事。
転倒を防ぐため、座ったり横になったりして実践するのが良いようです。
また、実践に当たって、最初の1か月間は1回4サイクル以上はしないようにという注意もあります。
慣れて来たら1回8サイクルやって良いそうです。
4-7-8呼吸法の効果と結論

私も1か月前から、朝と夜の2回4-7-8呼吸法を実践しています。
初めのうちはワイル博士の動画に合わせてやってみたのですが、動画のカウントが早過ぎてタイミングが全然合いませんでした。
しかし続けている間に次第に慣れてきました。コツが分かった今ではリラックスして実践でき、効果を実感しているところです。体調もとても良い。
また、立ったままやると、確かに少しふらつく感じがしたので座って背中をピンと伸ばしてやるようにしました。その方が安定感があり安心してできます。
実践中は目は閉じた方が良いでしょう。
4-7-8呼吸法をしていると心が落ち着くので、眠りも極めて自然に訪れます。
やはり、正しい呼吸法は健康になるための大事な要素だと納得。
上記は私の体験ですが、検索でも数多くの人が効果を実感しているのが分かります。
ヨガをしない人でも気軽に取り組める呼吸法です。副作用はありませんので、あなたも試してみてください。
ただ、不眠解消の基本は「生活改善をして規則正しい生活をする」ことを心に留めておいてくださいね。
毎朝起きる時刻を一定にし、太陽の光を浴びて体内時計をリセットする。バランスの良い朝食、適度な運動・・・等々。
その上で、4-7-8呼吸法も日課に取り入れると理想的です。が、くれぐれも無理はしないように!
快い眠りがあなたに訪れますように!
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